31th meeting
「恐怖」
Core Talk Cafe meeting

開催場所

喫茶茶会記(四谷三丁目)

参加者数

9名(運営スタッフ含まず)

テーマ選択の背景

第31回目のテーマは、以前にご参加いただいた方からのご要望を受け、ハロウィンということもあり「恐怖」を選びました。「恐怖」という感情は他人と共有できるものなのでしょうか。また「恐れ」と「畏れ」はどうちがうのでしょうか。こうした問いをめぐる議論を運営ではあらかじめ想定していました。

当日の様子

 「恐怖」というテーマから、まず「なぜ人は怖いものを見たがるのか」という問いが立てられました。
しかし、「怖い」という思いの正体がまずは肝心です。そこで、「恐怖」とは「生命の危機」を感じているということだろう、という仮説が立てられます。
では、生物であればみな同じ恐怖を感じているのでしょうか。これを吟味してみると、動物とも共通の「生理的な恐怖」と、人間だけがもちうるだろう「思考の恐怖」とを分けることができるのでは、という考えが出てきました。つまり人間は、自分の価値観を否定されたり、相手を傷つけてしまうだろうときにも「恐怖」を感じる。
そしてこうした人間がもっている「恐怖」には、「畏怖」というものがあるだろうという意見が出ます。たとえばある参加者によれば、「宇宙の膨張」だとか「地平線の果てしなさ」が怖い。その気持ちについて、「無限なものに対する自分の卑小さの実感」、「人間の認識の限界を超えたものへのあこがれ」、「自分にとってわからないということに付随する怖さ」など共感された参加者のみなさんがさまざまな表現をしてくださいました。
なぜ人間にこうした気持ちがそなわっているのかなど、まだまだ考えたいことがたくさんありましたが、お時間となりました。
Core Talk Cafe digest

Digest of digest

人間だけがもつ恐怖とは何か
ひとを傷つけるのはなぜ怖いのか
宇宙がこわく感じるのはなぜか

Book Guide

『市民政府二論』 ジョン=ロック『市民政府二論』(岩波文庫))
C. ジョン=ロック
岩波文庫 1968

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